通常、新車を買うには新車ディーラーという自動車メーカーお墨付きの販売店で購入することになるのですが、それが外国産車ともなると勝手が違います。
外国産車を買うときは国産の新車ディーラーにあたる正規代理店というところで買うの一般的です。

正規代理店は、自動車メーカーとは全く別の企業ですが、本国の自動車メーカーから認められた店舗であることから、その自動車メーカーが日本に輸出するために作った日本仕様を売ることができ、更に本国と同様のサービスや整備などを受けられることになります。
この店舗で買うのが一番安心できるのですが、日本から遠く離れたヨーロッパにはたくさんの自動車メーカーがあり、そのすべての自動車メーカーの代理店が日本にあるわけではないのです。
そうなると並行輸入品を購入することになるのですが、最初から並行輸入品ということを理解して買っているのならまだましですが、正規代理店を購入した後にその正規代理店が閉店してしまっては困ります。

実は今までにも正規代理店を構えていたのに、その店舗や本国の自動車メーカーの経営難、人気車種がなくなったことなどから正規代理店が突如なくなってしまったということがあったのです。
代表的な例がイタリア車のランチアです。
1982年頃、それまでイタリア車を扱う小さな町の自動車整備工場だったところがランチアと正規代理店契約を結び、ランチアが販売する車種を日本でも販売していました。
同時期にマツダもランチアを扱うようになっていたのですが、現在日本にはランチアの正規代理店というものは存在せず、わずかに並行輸入されているだけとなっています。

さて問題はたとえばパーツを交換しなければならないような大きな故障に見舞われたときです。
正規代理店がないので、パーツは国内にはなく、輸入するにしても個人輸入となりそう簡単に手に入れることができません。
更に特殊な整備が必要な部分でもそういったノウハウが日本には入ってきていないので、手探り状態となってしまうのです。
一度でも正規代理店として店を構えたのに、正規代理店ではなくなったからといって何もしてくれないというのはちょっと無責任のような気がしますが、これが企業と企業のつながりというものなのでしょう。
ちなみにランチアは現在でも元正規代理店であった店舗が責任をもって整備をしてくれるそうです。